減揺技術の紹介

 

現在までに実用化された減揺装置は、アンチローリングタンク、ファインスタビライザ、可動質量型減揺装置、舵減揺装置、ジャイロ式減揺装置、ビルジキールなどがあ ります。このうち、減揺装置として広く実績のある受動式減揺タンク、受動制御型減揺タンク、 フィンスタビライザ、舵減揺装置について、技術の概略説明及び性能比較を行ってみました。



受動型(固定周期型)減揺タンク(ベストアート)

 

船内にU字管(凹)型の水槽を設置し、船の横揺れによって引き起こされる水槽液の移動モーメントの働きで横揺れを減少させる装置です。液体量は排水量の2~3%必要ですが、制御装置の必要がなく最も安価な装置です。


 


受動制御型(可変周期型)減揺タンク(マップアート)

 

タンク形状は受動型と同じですが、下部ダクトを分割してダンパーを設置することにより水槽液の移動周期をコントロールし、広い横揺れ周期に対応できるようにした減 揺タンクです。傾斜センサー、コンピュータ、ダンパー及び駆動装置、エアーダクト開閉装置により 周期制御を行います。


 


フィンスタビライザ

 

船体中央湾曲部に設置したフィンにより、横揺れに対抗するモーメントを発生させて 横揺れを減少させる装置です。ロールセンサーからの制御信号によりフィンの迎各をコントロールして航走時には高い減揺率が得られますが、停船時には効果がありません。


 


舵減揺装置

 

航走中に舵を作動させることにより舵面に発生する揚力と、船体重心間に発生する回転モーメントにより、船体横揺れを減少させるように制御する装置です。


 


比較項目の解説


・減揺率
減揺装置の非作動時と作動時との船体横揺れ角の減少率を示します。 非作動時に10度の横揺れが装置動作により6度になった場合、減揺率は40%です。

 

・有効周期範囲
横揺れ周期の変化に対して、減揺効果が有効な周期範囲です。

 

・操作性
各減揺装置を操作する場合の難易度を比較します。

・停船時の有効性
各減揺装置の減揺効果を比較します。

 

 

・メンテナンス性
メンテナンスの難易度及び経費を比較します。

 

・価格
各減揺装置の価格を比較します。